今日は父の日。

実は先日、「海賊とよばれた男」に感動した後、そういや同じ百田尚樹氏のデビュー作にして映画化も決定した「永遠の0」を読んでなかったなと思い、Amazonで購入。

一気に読んでしまいました。ラストでは泣いてしまった。特攻隊員だった祖父の足跡をその孫が辿る物語なんだけど、考えさせられることばかりでした。併せて特攻隊員の遺書をまとめた本も購入。遺書も検閲されて自由に書けず、また親を悲しませまいと勇ましくまた明るい文章は逆に深い悲しみを行間に垣間見ることができます。

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これらを読んでいる時、亡父が何かの折に一度だけポロッと語ったことがある話を思い出したのです。それは予科練で入隊後、終戦直前に特攻隊員と一晩語り明かしたことがあったという話。その隊員曰く「オレは靖国になんか行かない。家族のもとに帰るんだ」と語っていたそうです。そして翌朝飛び立ったそうです。

攻撃が成功しても死ねという命令で“十死零生”という絶望的な状況にも取り乱すことなく、愛する家族を守るために死んでいった彼らを思うと、現代の我々の悩み(入試に落ちた、就職できない、結婚相手できない、仕事がうまくいかない、会社が倒産した、病気になったetc...)なんて、どうということもないものばかり。

腹を据えてやらないと、彼らに笑われる。

海軍にいた祖父も、妻と幼い娘を二人(長女が母です)残して戦死。きっと家族の元へ帰りたかったろうと思います。その想いが私の中に入って、妻(私の亡き祖母)や娘(母)を守っている部分もあったのかなと思いました。もちろん亡父の想いも。

そんなことを考えた父の日でした。

永遠の0 (講談社文庫)
永遠の0 (講談社文庫) [文庫]



映画の公開が今から楽しみです。